ワンダースクール通信 1009
化石でワンダー探検隊!? 2009.3.31

 
二枚貝の化石の密集層(右の画像は左の画像の右側上部です) 2009.3.25

 3月25日(水)は、「春休み金魚釣り大会」は中止にして、化石でワンダー探検隊!? 3人の子どもたちと一緒に秩父まで、インディ・ジョーンズ的な化石さがしに行ってきました。7日の里山体験プログラム「河原で化石さがし」の際に二枚貝の化石の密集層が見つかったので、急遽「4月のご案内」に入れて小学3年生以上・限定4名にて参加者を募集。臨時開催です。
 たか爺1人では1度に4人ぐらいまでしか連れて行ける場所ではないので、川の水量が少ないうちにまた子どもたちを連れて行きたいところですが、今回見つけなくてもいいものまで見つけてしまったので、怖くてもう無理かなぁ…

 

 まずは予定通り、午前11時前には目的地の駐車場に到着。でも、雨が降りはじめてしまいました… 秩父市のピンポイント天気予報では午後3時までは曇だったのに、誰だぁ〜、雨男は!? そういえば何年か前の2月に、土砂降りの雨の中でクワガタの幼虫さがしをしたこともあったっけね…
 河原へと下る道は狭くて滑りやすいので、ゆっくりゆっくり下ります。木々の傘のおかげで、まだ道は濡れていなくて助かりました。左上の画像の道の向こう側と右側は崖です… 途中4ヶ所にある木の橋の上も滑りやすく、7日には2人転んでいました。道がなくなっている場所に架けてあるので、落ちたら河原までまっ逆さま…
 この難関をクリアーすると、今度はやぶこぎです。右上の画像はやぶをぬけたところですが、草木が生い茂る夏には通れませんよねぇ…

 

 河原へ出ると、次は滝からの流れが行く手を阻みます。極めてインディ・ジョーンズ的!? ここで長靴に履き替えたいところですが、忘れちゃったら石の上を渡るしかない。この程度ならOKですが、川の水量が多い時期には長靴でもこれ以上は進めませんよね。
 とりあえずは15分ほどで、7日のポイントへと到着しました。

 

 あとはひたすら化石掘り。露頭やすでに崩されて転がっている岩を探すだけで、二枚貝の化石はいくらでも見つかります。岩を割って化石を取り出すだけですね。

 
キブシ                                 アブラチャン

 河原の縁ではキブシやアブラチャン、ダンコウバイの花が咲いていて、たか爺は途中からお花見モードへ。まだ食べられそうなフキノトウも見つけました。ニリンソウはまだでしたが、セントウソウやヒメカンスゲの花も。
 ヤマアカガエルも2度目の産卵をしたようで新しい卵塊も多く、子どもたちに見てもらったり触ってもらったりすることもできましたね。

 
フキノトウ                               ヤマアカガエルの卵塊

 ところが、そろそろ引き上げようかなと思った頃に事件です。上流へ向かって歩いてきたのに、行きにはまったく気がつきませんでしたが、化石掘りのポイントのさらに上流部に架かる橋の下の川の真中あたりに何かあって、「まさか…」と思って双眼鏡で見てみたら、人間でした… 浅瀬に横たわっている感じ…
 車を置かせてもらっている駅へ連絡している最中に、河原へ下りてきたお巡りさんの姿が見えたので、すでに誰かが通報していたようです。名刺を渡して状況を伝え、子どもたちには帰り支度をさせました。たか爺としては、とりあえずは子どもたちへの影響を最小限にとどめなければいけません。肉眼ではそれとなくわかる程度の距離で、ゴーグルもつけていたのが幸いでした。
 帰りのやぶこぎの途中でさらに2人のお巡りさんとすれ違いましたが、「東京から来た」と言うと、なんだか厭な対応です。子どもたちと一緒じゃなかったら、もしかすると足止めされていたかもしれませんねぇ… それにしても、ワンダースクールを始めてこの9年間で3人目とは、たか爺もそろそろ呼ばれているのかなぁ…
 メインフィールドの秋が瀬で第1発見者になってしまったのは同年輩の方だったので、勝手にたか爺の守護霊となってもらって、その場を通る際には必ず手を合わせます。ワンダースクールが無事10年目を迎えることができたのも、たか爺が大好きなピクニックの森を最後のステージに選んだ守護霊のおかげなのかもしれません。今回も事情はわかりませんが、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 
ワサビ                                 ネコノメソウ

 河原からの道を無事登り終えると、ワサビ田のワサビの花が「お帰り」を言ってくれているようで、なんだかほっとしました。行きには気がつきませんでしたが、ネコノメソウもありましたね。
 あとは、雨なのでお弁当は車の中で。長瀞の埼玉県立自然の博物館へと車を走らせました。

 
カルカロドン・メガロドンの復元模型が待ち受ける正面玄関  アケボノゾウの骨格の復元模型
 
パレオパラドキシアの骨格群像                  鷺ノ巣層の貝の化石(この日子どもたちが見つけたのは?)

 埼玉県立自然の博物館は、実はたか爺も今回が初めてです。今までなぜか地学にはあまり興味がなくて、高校時代には中間テストで見事に0点をとったことがあります… 期末テストではこれまた見事に100点をとって、帳尻を合わせたのはいい思い出かな!? いい先生だったので、今にして思えばちょっと損した気分かなぁ…
 長瀞へは、夏休みにドラ息子やドラ息子の友だちまで連れてよく遊びに来ていました。お決まりのライン下りや宝登山、巨大迷路やミューズパークのプール、今もあるのかどうかは知らないけれども、SLホテルに泊まったこともありましたね。
 でもやっぱり、メインはミヤマクワガタ探しだったりして… そのために鉱泉旅館に泊まったりもしていたなぁ… 2階の部屋の窓からシーツをたらしてランタン下げたら、シロスジカミキリも飛んできてくれたっけ。
 なんだかいろいろと思い出してしまいましたが、秩父での化石さがし+自然の博物館見学の組み合わせは結構いいかもしれません。化石のほうは今回のように簡単には見つからないだろうけれども、また気まぐれに臨時開催したいところですね。