ワンダースクール通信 1092
シロスジギングチの前蛹 2010.3.1

 
2010.2.3                                2010.2.9

「何これ?」
「ガかなんかの蛹じゃないの?」
「謎の蛹!」
「まぁ、そういうことで…」
 前号の立ち枯れの木の先端部分からは、20o前後の「謎の蛹!」がやたらと出てきました。これほどまとまって出てきたことはありませんが、毎年クワガタの蛹室のような場所から見つかる蛹です。繭はぺらぺらで、中の蛹も少し透けて見えます。でも、たか爺のような素人には調べようがないので、「謎」のままスルーするしかありません…
 そしたら、最近買った本の中にアカスジツチバチの前蛹の写真が載っていました。「メスは朽ち木にもぐり込み、クワガタムシ科の幼虫が掘った坑道をたどり、終点にいる幼虫や蛹に毒を注入して麻酔をし、体表に卵を産みつける。(中略)マユを作り前蛹で越冬」と、あります(鈴木知之著『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』文一総合出版 2009)。
 念のためネットでも調べてみましたが、残念ながら成虫の写真しか見つかりません… で、sundog師匠にメールして調べてもらったら、コガネムシ科の幼虫に捕食寄生するツチバチ科の中で、クワガタムシ科の幼虫に捕食寄生するものは、このあたりではアカスジツチバチだけのようです。いつも感謝! いくつか持ち帰ったので、無事羽化してくれるといいのですが。
 ⇒4月6日に4匹羽化していましたが、素人目にも明らかにアカスジツチバチじゃない… あわてて師匠にメールです… シロスジギングチではなかろうかということなので、訂正しておきますね…