ワンダースクール通信 668
表現は改めていただけるとのことです 2005.12.27
※問題提起のための復刻版のため画像等は表示されません 2009.1.6
「ここはやっちゃいけない所だって、さっき、おばさんが文句を言っていきました」
12月16日(金)、いつものように土手の上から子どもたちを見守ってくれていたりょう兄が、土手を下りてきてなんだか変なことを言う。
そういえば最近、横提をはさんで下流側の土手で遊んでいた子どもたちや親子連れの姿が、少なくなったような気がします。で、たか爺はちょっと様子を見にいってみました。そしたら、びっくり! 左の看板が2つも立っている。今年新しく立てられたもののようです。
確かにその場所には何本もの短いコースができていて、土手の土もかなりえぐられています。でも、それぐらいのことで、洪水の際にいったいどの程度の影響があるのでしょうか? ここまで水が入った平成11年の台風の際には、ちゃんと堤防としての役目を果たしていますよね。
堤防という施設を守る立場からすれば、ごもっともな意見です。でも、「ソリ遊び」=「堤防を痛める行為」と決めつけた表現は、いただけません! これじゃあまるで、土手での「ソリ遊び」は悪い遊びで、「ソリ遊び」をする子は悪い子にされてしまいかねません…
子どもたちがちょっとソリで削ったぐらいで、こんなに大げさな看板を立てている暇があるなら、国土交通省は今すぐやるべきことが山ほどあるんじゃないのかねぇ… この土手の「構造計算書」や「強度計算」は大丈夫!? まあ、これはまた別の問題ですけれどもねぇ…
ワンダースクールが「冬はやっぱり土手すべり!」で使っている土手の上は舗装道路になっていて、近くの人たちや犬たちのお散歩コースにもなっています。みんな、子どもたちが遊んでいる様子を微笑ましげに眺めていきますよね。立ちどまって、子どもたちに声をかけてくれたりもします。
実際に、「今度孫がきたら、遊びに連れてこよう」と言うおばあちゃんや、「今度はソリを持って遊びにこようね」なんて言っている親子連れも多いです。たか爺としては、おすすめの冬の自然遊びですからね!(663参照) ワンダースクールの子どもたち以外の人たちへも、それなりの訴求効果はあるわけで、もっともっと小さいうちからご家族でも遊んでほしいたか爺としては、とてもうれしいことですよねぇ〜。
でも、「ソリ遊び」=「堤防を痛める行為」と決めつけたこの看板のおかげで、看板の立っていない場所でもりょう兄に文句を言っていったおばさんのような人たちが増えて、子どもたちだけで遊びにくる地元の子どもたちや、遠くからわざわざソリ遊びにやってくる親子連れとの間で、今後なにかいざこざや事件が起きたりしなければいいけれどもねぇ… 毎年同じ場所で「冬はやっぱり土手すべり!」のワンダースクールでは、この6年間で今回初めて他人に文句を言われました。明らかにこの看板の影響です。
とりあえずは、ワンダースクールで使っている場所ではないし、たか爺は「遠慮」なんてしないたちですが、そのうち「土手すべり」は悪い子がやる悪い遊びだから全面禁止! なんていうことになるのかなぁ… たか爺としては、これ以上子どもたちの貴重な体験の機会や場所を奪わないで欲しい! なんとも世知がない世の中になったものです…
で、たか爺としては当然出張所へ電話をして、所長さんと直接話をさせていただきました。話せばわかる方で、「ソリ遊び」=「堤防を痛める行為」、土手での「ソリ遊び」は「ご遠慮ください」というふうに誤解を招くような表現は改めていただけるとのことです。国土交通省としても、土手での「ソリ遊び」自体を禁止しているわけではなく、あまりにもひどくえぐられてしまった場所だけ「遠慮」してほしいという主旨のようですね。
小さいお子さんをもった家族連れがよく利用するそういう場所って、実はそれだけ「ソリ遊び」の需要があるわけです。どうせなら小金井公園の施設のように人工芝の土手にしちゃえば、国土交通省の名も上がるし、他の場所も保護できるだろうし、一石二鳥だと思うんだけれどもな!? 一応、ご提案もしておきましたが、まあ、これは管轄外ということで無理な話でしょう。それに、やはり「土手すべり」は枯草や泥の上でやるから、「自然体験」としても意味があるわけですからねぇ〜。