ワンダースクール通信 956
赤とんぼ調査〜里山体験プログラム・番外編〜 2008.8.15

 以下、NPO法人むさしの里山研究会の会報『里山通信』用の原稿を転載しておきます。

里山体験レポート 22

赤とんぼ調査会 里山体験プログラム・番外編

自然体感塾ワンダースクール たか爺

 

8月9日(土)、赤城山・小沼での2回目の「赤とんぼ調査会」へは、ワンダースクールの子どもたちといっしょに参加させてもらいました。トンボ採りの達人兄弟とご両親、新井さんご家族と武政さんを入れて総勢14名です。
 午前11時から新井組・達人兄弟組・ワンダー組の3組に分かれて調査開始。子どもたち4人にアキアカネを捕まえてもらって、私は調査票に記入する係です。
 調査票にはオスかメスか、オスはさらに成熟度も「1:まだオレンジ色 2:いくらか赤くなりかけている 3:しっぽまで赤くなっている 4:おなかに粉をふいている」の4段階に分けて記入していきます。そのあと油性ペンで羽にナンバーを記入して、リリースですね。

 

ワンダー組は51〜80までの30匹を担当しました。でも、個体数は意外と少なくて子どもたちは大苦戦。1匹も捕まえられません…
 赤とんぼも子どもたちにとってはすでに、身近な生きものではなくなってしまっているようです。まずは見つけ方や採り方から教えてあげないといけませんね。子どもたちも少しずつ腕を上げてきて、最終的にしゅうや8匹、ゆかり7匹、りさとともやが1匹ずつでした。あとは私がキープして、ワンダースクールとしてのノルマはどうにか達成です。
 なぜか湖岸を歩いていたコエゾゼミも、「マックゼミ!」の模様やオスかメスか観察させてもらうことができました。しゅうやはアオイトトンボとコノシメトンボも捕まえていましたね。ゆかりはアキアカネのオスメスの違いもすぐにわかるようになっていました。
 
新井さんは雑誌の取材が入っていて戦力外なので、新井組も苦労していたかな? それでも、トンボ採りの達人兄弟のおかげで全部で128匹。さすがです。「赤とんぼ調査会」には欠かせない存在ですね。

 

午後はビジターセンターをちょっと見学してから覚満淵へ。
 子どもたちがせっせと集めてくれていましたが、アキアカネの抜殻がかなり多くて驚きました。平地で羽化して、夏は高地へ移動し、秋には平地へ戻って産卵というのが定説ですからね。真夏に高地の池で羽化するアキアカネがいるなんて、思ってもみませんでした。ちゃんと調べてみないとわからないことって、まだまだあるんでしょうね。

 

アオイトトンボもあちこちで交尾中です。抜殻や羽化したばかりのものも見ることができました。

 

きれいなネキトンボや、オオルリボシヤンマの産卵シーンも見ることができてラッキーでした。子どもたちも「楽しかった!」ということでなによりですが、私も1日おもいきり楽しませてもらいましたね。
 この秋は赤とんぼの観察会や撮影会、フォトコンテストも開催されます。みなさんもぜひご参加また奮ってご応募ください。