ワンダースクール通信 953
川であそぼう!〜里山体験プログラムJ〜 2008.8.4

 以下、NPO法人むさしの里山研究会の会報『里山通信』用の原稿を転載しておきます。

里山体験レポート 21

川であそぼう! 里山体験プログラムJ

自然体感塾ワンダースクール たか爺

 

8月2日(土)の「川であそぼう!」には、大人4名・小学生3名・幼児2名の9名が参加。今年は参加者が少なくて残念でしたが、夏休みはご家族での予定も多いと思うのでこれも仕方ありません。
 風布川はとても水のきれいな沢です。小さな子でも安心して遊ばせることができるし、生きものの種類も多くて1日楽しめます。東京からでも練馬ICから1時間で行けるので、機会があったらぜひご家族でもお出かけください。

 

子どもたちは、まずは川の生きものさがしです。10cmぐらいのアブラハヤや卵を抱いたサワガニを捕まえている子もいました。オナガミズスマシやモンキマメゲンゴロウ、ヤゴもヤンマやカワトンボ、サナエトンボの仲間がいろいろと見つかっていましたね。
 新井さん直々にヤゴの採り方やトンボに関して教えてもらっているご家族もいました。お父さんにオニヤンマを捕まえてもらった男の子は、なぜかトンボに気に入られてしまったようです。指に止まったまましばらくじっとしていて、また元気よく飛びたっていきました。水浴びにきていたオニヤンマの姿も見ることができましたね。

 

 川で冷やしたスイカは、とても甘かったですねぇ〜。トマトにキュウリ、茹でたジャガイモもおいしかったです。梅ジュースもね。スイカ割りは、みんなちょっと苦労していたかな。

 

 午後のストーンペインティングでは、ふうかがいくつも描いていました。右上の写真は、上から左回りに「この川」、「飼っている犬」、「模様」ですが、なかなか素敵な作品に仕上がりましたね。
 つくるとりんりんは、「ダムづくり!」が一番楽しかったそうです。これがまた良く出来ていて驚きました。川の中に一つの流れとダム湖を作り、積んだ石を動かすだけでそのまま水を流したり、ダム湖に水を入れたりすることができるように作られています。原理的にはダムというより、秋が瀬公園や彩湖のような調節池に近いかな。

 あとから遊びにきた男の子が見つけてくれたヤマアカガエルは、この日一番の人気者でした。写真は捕まえる前に撮らせてもらったものです。鼻先からお尻までの体長は80o! 最大級のメスです。
 こんなに大きなアカガエルは見たことがないし、この時期渓流を泳いでいるのもなんだか不思議なので、「もしかするとナガレタゴガエル?」なんて、大人も興味津々。ヤマカガシがいた岸辺の方から対岸へ向かって泳いでいたので、捕食から逃れるために川に飛びこんだ? なんて考えてみるのも大人の楽しみ方かな。
 オタマジャクシも捕まっていましたが、これはそろそろ子ガエルになって上陸するカジカガエルのようでした。

 そういえば今回は、2歳の男の子も参加してくれていました。何度も転びながらも、石ころだらけの川の中を楽しそうに歩き回っていましたね。川の中を歩くだけでも、大人だって気持ちのいいものです。まずはそう感じることが、なによりも大切なことだと思います。
 でも、それだけではありません。川の中は石ころだらけで凸凹していて、すべりやすい所があったり、流れの速い所があったり、大きな石を越えなければならなかったりして、歩くだけでもバランス感覚やあちこちの筋肉を使っているわけです。 小さい頃から川に限らずいろいろな条件下の自然の中を歩いた経験が豊かな子と、平らに舗装された道路しか歩いたことがない子とでは、感性だけではなく身体能力的にもどこか違ってくるかもしれません。最近の小学生は、土の上でも実によく転びますからねぇ…

 次回の里山体験プログラムは、9月23日(火)の「秋の生きものウォッチング」。男衾トンボの里公園です。赤とんぼやバッタの仲間がいろいろ見つかると思いますよ。ぜひまたご参加ください。