ワンダースクール通信 1291
キノコ山の落葉かき 2012.2.16

 
キノコ山の植生調査ゾーンの落葉かき
 
落葉の下から現れたのはミツバアケビかな?          田んぼ生きもの公園の朽木で越冬中のヒメマイマイカブリ

 1月9日(月)は寄居です。里ボラキッズ&ファミリーで「キノコ山の落葉かき」の追加日程を入れました。でも、参加費は無料でもボランティア企画となると…。年末の竹の焼却作業にはキッズ3名+1家族4名が参加してくれましたが、今回は三連休の最終日だったのでなおさらです。里ボラは参加者が少ないので好きなこともできて、ほんとは一番楽しめたりもするんだけどね。
 この日はキッズアシスタントのあきらが手伝ってくれることになったので、爺さん2人+中3の若者の3人でせっせと落葉かきをして袋につめ、田んぼ生きもの公園まで運びました。以前は近くの田んぼを借りていたので、そのまま「田んぼで焼きいも&クリスマスリース作り」の年もありましたね。なんだかなつかしいな。
 そういえばキノコ山と冒険遊び場には、里山体験プログラム以前の「里山ワンダー」の際にはよく行き帰りに寄って遊んでいました。雑木林の斜面にロープが張られていたり、今回たか爺がのってもまだ大丈夫だったスリリングなブランコがあったりする本物の「冒険遊び場」ですからね。
 田んぼ生きもの公園に運んだ落葉は、「カブト・クワガタ繁殖ゾ−ン」へ。現在でも、6月の田植えの頃からヤナギの樹液にはコクワガタ・ノコギリクワガタ・カブトムシは来るし、コミュニティファームの堆肥場にはカブトムシが産卵して、丸々と太った幼虫たちが育っていますが、もっともっと増やしたいところです。この日もヤナギの朽木をちょっと割ってみたら、ヒメマイマイカブリが越冬中でした。
 新井さんが今後の「田んぼ生きもの公園整備事業」として書いたものがあるので、以下NPO法人むさしの里山研究会の『NEW 寄居発 里山速報』9から引用しておきます。みなさんもぜひご協力ください。

田んぼ生き物公園整備事業
これまで耕作放棄水田の復田やトンボ池作りなど「田んぼ生き物公園」の整備を進めて来ましたが、あまり生き物は豊かではありません。このため、これまで以上に生き物の生息環境整備に力を注ぐことにします。具体的には以下のことを行います。
干上がらない池作り
これまで重機を用いて、複数の池を作ったのですが、いずれも短期間で干上がってしまい、魚類を始め水生生物の安定的な生息場所にはなっていませんでした。これは排水設備が施された水田であるため水はけが良く、降雨や水路からの水の供給がないとカラカラに干上がってしまうためです。そこで、ビオト−プ用のシ−トを敷き1年中水が干上がらない池を2箇所作ることにします。そのうち1箇所は苗代として、稲の育苗場所としても利用するつもりです。この田んぼの水はため池から引かれた水が週に1回前後供給されます。その際、用水とともにドジョウなどため池に生息していた生物が田んぼに入ってきます。しかし、田んぼの水がなくなると干からびて死んでしまうのです。このため、干上がらない池を作って、田が乾燥する時期の避難場所と作ることにした次第です。また、排水路には少数ながらタモロコと思われる魚が生息していますので、その繁殖場所としても池を利用したいと考えています。1年中水があれば、キイトトンボ、ギンヤンマ、ショウジョウトンボなどこれまでのビオト−プ池に産卵はしても、ヤゴが越冬できなかったトンボ類も越冬可能となります。
・バタフライガ−デン作り
サンショウやブットレアなどチョウが好む植物を植えたバタフライガ−デンゾ−ンも作ります。本当は園芸植物は植えたくないのですが、野生植物だけでは密源や幼虫の食餌植物として足りないため植栽もやむを得ないと考えます。
カブト・クワガタの住みか作り
落ち葉やイナワラ、キノコが出なくなったほだぎを堆積したカブト・クワガタ繁殖ゾ−ンも設置します。
これらの整備によって、その名にふさわしい田んぼ生き物公園になることを期待しています。作業には多くの手が必要になりますので、ぜひ御協力下さい。