ワンダースクール通信 732
ウシガエルとアカミミガメ 2006.7.9

 

 右の写真は、6月19日(月)にザリガニの池の岸辺でたそがれていたウシガエル。20cm近くあります。今年はザリガニ食い放題ですよね!?
 警戒心が強くてすぐ池の中へ飛び込んでしまうので、とりあえず遠くから証拠写真を撮っておいて少しずつ近づいたら、3枚目でここまで寄れました。人の気配に気がつかないほど、ものおもいにふけっていたのかな? このあと捕まえようと思ったら、さすがに逃げられてしまいましたけれどもねぇ…
 左の写真は、23日(金)の帰り道、秋が瀬橋の下あたりを通ったら捨てられていたアカミミガメで、甲長25cm。
 ちょっと車を停めて、捨てていったんでしょうね。捨てられたばかりのようで、運んできた入れものの水ごと捨てたのか、カメを道に置いてから入れものの水をかけてやったのかはわかりませんが、カメの周囲のアスファルトだけがびっしょりと濡れていました。
 最近は、「日本のカエル」や「日本のカメ」として、本に載っていることも多いウシガエルとアカミミガメですが、どちらもいわゆる「外来種」ですよね。でも、事情はちょっと違います。
 ウシガエルは「食用ガエル」と呼ばれるように、人間が食べるためにアメリカから持ち込まれたもの。国が水産試験場経由で全国にばらまいたわけです。このカエルのエサとして、やはりアメリカから持ち込まれたものがアメリカザリガニですよね。
 日本ではあまり食べられなかったようですが、加工された冷凍肉がアメリカへ輸出されていました。でも、日本産ウシガエル肉から農薬が検出されて、アメリカで輸入禁止。今は逆に、アメリカ産牛肉が日本で輸入禁止!?
 子ガメが「ミドリガメ」として売られているアカミミガメは、無責任なペット業者と安易に子どもに買い与えた親の責任です。そもそも生きものをペットとして売り買いすること自体、人間の奢り以外のなにものでもない。
 ペットショップで売られている子犬や子猫を見て、「かわいい」と思う人は多いでしょう。でも、それと同時に「かわいそう」と思う感性をすでになくしてしまった人間が、増え続けているような気がします。同じ哺乳類として、自分の子どもがどこかのペットショップのゲージの中で誰かが買ってくれるのを待っている姿、想像できますか?
 現在は外国産のクワガタやカブトムシが人気のようですが、売り手の巧妙な手口に乗って買う人たちがいる限り、「外来種」もペットして売られ続けるわけです。まずは、買わないこと! 子どもが欲しがっても、安易に買い与えないこと。買う人がいなければ、売られることもない。簡単なことです。
 次に、少なくとも生きものの命を買った以上は、最後まできちんと面倒をみること。これは、そう簡単なことではありません。相変わらず、手におえなくなったら簡単に捨ててしまう人たちが多すぎますよね… 自分の子どもも、大きくなって手におえなくなったら、捨てちゃうのかな!? 
 お金さえ出せば、生きものの命なんて簡単に買える。オモチャのように扱って遊んで、あきたら捨てればいいし、死んだらまた買えばいい。無意識の内にそんな「命の教育」を、子どもたちにしちゃっていませんか?