ワンダースクール通信 1004
秋が瀬公園のレンジャク騒動に限った話ではないようですね… 2009.3.23

 3月16日(月)、日本野鳥の会の普及室の方からメールをいただきました。やはり「デジタルカメラの普及にともない、野鳥写真愛好家のモラルの低下が著しい」そうです… となると、これはなにも今回の秋が瀬公園のレンジャク騒動に限った話ではないようですね…
 日本野鳥の会が提唱しているフィールドマナーはとてもよく出来ていて(フィールドマナー(やさしいきもち) 野鳥を楽しむポータルサイト BIRD FAN 財団法人 日本野鳥の会を参照)、ワンダースクールのルールブックの中の「み・な・と・も・だ・ち」の参考にもさせてもらったものです。でも、なんと「き」の部分はすでに変わっていたんですねぇ〜。たか爺が持っている『野鳥観察ハンディ図鑑』では、野鳥たちを警戒させないように「着るものにも一工夫」でした。
 :現在は「気をつけよう、写真、給餌、人への迷惑」… 「撮影が、野生生物や周囲の自然に悪影響を及ぼす場合もあるので、対象の生物や周囲の環境をよく理解した上で影響がないようつとめましょう。餌を与える行為も、カラスやハトのように人の生活と軋轢が生じている生物、生態系に影響を与えている移入種、水質悪化が指摘されている場所などでは控える必要があります。また、写真撮影や給餌、観察が地元の人や周囲の人に誤解やストレスを与える場合もあるので、十分な配慮をしましょう。」と続きます(上記サイトより)。さらに「撮影について」まで踏みこんでいました。
 日本野鳥の会としても相当苦労されていて、フィールドマナーの普及にも日々努力されているようです…

 
森の中の木々にもかなりの数の「お知らせ」が貼られていましたが、
バッドウォッチャーたちは自分たちで更地にしてしまった場所をさらに踏み固めていきます… 2009.3.17

 17日(火)は、森の中にいたレンジャクのバッドウォッチャーたちは10名弱というところ。やはり自分たちで更地にしてしまった場所をさらに踏み固めています… たか爺はもう諦めムードなので、横を通る際に「そこは道じゃありませんよ」と一言注意するだけね…
 「レンジャクが来ているから通るな」とでも言いたそうだった爺さんは多分、ご自分が大きな勘違いをしていることに一生気がつかないでしょう!? 「ピクニック」の森をぬける本来の一本「道」を歩いているだけの一般の「公園」利用者に対して、仲間内だけのルールは適用しないでいただきたいものです! 普段はなるべくお邪魔しないように、たか爺だってかなり気をつかって迂回してあげたりもしていますが、他の公園利用者の善意に甘えて勘違いをしているこういうバッドウォッチャーがいるとねぇ…
 良識あるカメラマンの方たちには申し訳ないけれども、バードウォッチャーの間で「大砲じじい」とか「三脚軍団」とか呼ばれている人たちが4、5人でも集まってたむろされちゃうと、それだけでも一般の公園利用者の目にはとても異様な光景に映ります。ご本人たちは同好の士と楽しく語り合っているだけですが、道をふさがれてどこを通ればいいのか困惑している人たちや、池の近くに陣どられてザリガニ釣りができなくて困っている親子連れなどの姿は、今までに何度も目にしています… 野鳥だけではなく他の公園利用者の人たちにも、多少は気をつかってもらいたいものですね。
「写真とりたい気持はわかるな」
「そうか、おまえたちはレンジャクも見たんだっけ」
「でもさ、あそこにいちゃダメだよ」
「まあな。ほんとはいい人たちなんだと思うけど、夢中になっちゃうとねぇ…」
 森を出てからの子どもたちとの会話です。
「こういう大人にはなっちゃダメだよ…」
 18日(水)のバッドウォッチャーは3名のみ。やはり更地に三脚を立てていたので「そこは道じゃありませんよ」と注意したら、「そんなのわかってるよ!」と逆切れされてしまいました… なんだかおかしな爺さんに「おかしいよ!」なんて言われてしまいましたが、もう切れちゃっているから何がどう「おかしい」のかさっぱりわかりません… とりあえずはあまり関わらないほうが無難なので、早々に森をぬけました…
 まあ、たか爺もおかしな爺さんなのは充分自覚しているので別にどうでもいいんだけれども(…)、たか爺よりも切れやすい爺さんがいるなんて、さすがバッドウォッチャーです!? 以前テレビでやっていましたが、最近定年後に切れやすくなる爺さんたちが街中に増えているそうです… 会社という社会的な規範から自由になって切れやすくなるとか言っていたかな。そういえば土手すべりの時にも、車での交通ルール上のトラブルかなにかで、車を下りて怒鳴りあっている老夫婦と爺さんがいましたねぇ…
 というわけで、こんな人たちの相手をするのはバカバカしいやら空しいやらでもうなんか疲れちゃって、たか爺の血圧も少しずつ下がってきた感じなので、やれやれですねぇ…
 たか爺が知っているバードウォッチャーの人たちはみんな良識があるどころか、人間的にもとても魅力的な人たちばかりです。野鳥以外に植物や昆虫などにも詳しい方も多くて、師とあおぐような人たちばっかりなんだけれどもなぁ… 良識あるバードウォッチャーというのは、それこそもう「絶滅危惧種」の「絶滅のおそれのある地域個体群」あたりなのでしょうか? 秋が瀬公園では埼玉県新カテゴリーの「地帯別危惧」!?
 今回の秋が瀬公園のレンジャク騒動では、バッドウォッチャーの方が普通種のようでした… もしかすると今回の騒動の一番の被害者は、良識あるバードウォッチャーの方たちだったのかもしれませんね。でも、見た目じゃわからないからなぁ… 

 
バッドウォッチャーたちに踏み潰された絶滅危惧U類のノウルシの新芽… ここも踏み込まれていますね… 2009.3.19

レンジャクたちはジャノヒゲの実を食べていますが、ジャノヒゲも踏まれてまくっています。
森の中にも獣道のような脇道がいくつかありますが、ここは道だったかなぁ… 2009.3.19