ワンダースクール通信 1260
トノサマバッタ狩り大会 2011.10.13

 なんだかいろいろ続いてバタバタとしながら、ノコギリぎこぎこで腰を痛めたり、気候の変化についていけずちょくちょく熱を出したりもして、「ワンダースクール通信」もまたためこんでしまいました…。アートの秋なのでまだなにかと忙しいけれども、ようやく通常モードに戻れそうなので、ぼちぼちと再開の予定ではおります。まあ、気まぐれなので2ヶ月分ぐらいは平気でためこんじゃうこともあるし、今回はまだましなほうかな…。

 
 
トノサマバッタの原っぱ

 9月6日(火)・7日(水)・9日(金)のワンダーキッズと10日(土)・11日(日)のサタデースクールは、トノサマバッタの原っぱです。
 7日には草刈り機3台が運びこまれてスタンバイしていましたが、まずは土手の草刈りからスタートなのでセーフ! ただ広いだけではなく、砂利だらけの場所から草丈が大人の腰の深さまである場所まであって、原っぱとしての多様性も豊かです。今年はバッタの種類もトノサマバッタの数も多くて、「トノサマバッタ狩り大会」らしくなりました。
 でもなぁ…。トノサマバッタを捕まえられる子は年々減っていくばかりで、たか爺としてはさびしいかぎりです。今年はついに、オンブバッタやショウリョウバッタでさえ1匹も捕まえられなかった3年生もいました…。この12年で新記録!?
 バッタが捕まえられない子どもたちを見ていると、虫とり網の使い方以前に、バッタたちの「草の葉隠れ」の術が見破れずじっとしているバッタが見つけられなかったり、すぐ近くでバッタが飛びたっても気づかなかったり、気づいても着地点まで目で追いきれなかったりという感じです。たかが虫とり、されど虫とりで、虫とりって実は体力よりも感覚が勝負なんだけれども、普段の生活でもまわりの環境のちょっとした変化や突然飛びだしてきたものに気づかないとなると、ちょっと心配ですね…。

トノサマバッタ狩り大会2011
名前 記録 学年 コース
優勝 あきら 10匹 中3 ワンダーキッズ水曜
準優勝 タッチ 4匹 小6 ワンダーキッズ水曜
第3位 ほうせい 3匹 中1 ワンダーキッズ水曜
第4位 さとし 2匹 小3 ワンダーキッズ火曜
第4位 こうき 2匹 小4 ワンダーキッズ水曜
第4位 りき 2匹 小4 サタデースクール@

 以上は今年の上位6名。あとは、だん・そら・じゅん・かずや・るか・たまみが1匹ずつという結果です。
 そういえば水曜は、9月から小1のやまとを新メンバーに迎えて、小1から中3までの8名となりました。土日にはキッズアシスタントとしてたか爺のお手伝いもしてくれている中学生2人が、小学1・2年生の面倒も見てくれるという理想的なパターンになりましたね。

 
トノサマバッタ 2011.9.7                      たいちが捕まえたクルマバッタ 2011.9.10
 
マダラバッタ 2011.9.7                       クルマバッタモドキ 2011.9.7

 金曜には、たいちがクルマバッタ! たか爺も久しぶりなのでお持ち帰りです…。キュウリをご馳走して、一晩だけ飼わせてもらいました。翌日、原っぱで写真を撮らせてもらってからお帰りいただきました。
 日本自然保護協会の「自然しらべ2006」のバッタ自然度からいくと、オンブバッタがいる原っぱは1点・ショウリョウバッタ、トノサマバッタ、クルマバッタモドキもいる原っぱは2点・ショウリョウバッタモドキ、クルマバッタもいる原っぱは3点となっています。ショウリョウバッタモドキとクルマバッタは、『埼玉県レッドデータブック』でも準絶滅危惧種ですが、たか爺的にはクルマバッタは+1点というところですね。
 「自然しらべ2006」のバッタの見分け方には載っていませんが、マダラバッタは年々増えている感じです。草が少なくて見つけやすい砂利の場所に多く、あまり遠くへは飛んでいかないので、水曜と土曜の1・2年生たちにも捕まえられます。トノサマバッタの原っぱは、レッズランドに用事があって出かけた19日にはすべて草刈り済みでしたが、マダラバッタにとってはより棲みやすい環境になっただけかな?


ショウリョウバッタモドキ 2011.9.6
 
ショウリョウバッタ 2011.9.9

 「草の葉隠れ」の達人は、やはりショウリョウバッタモドキでしょうか。クルマバッタと違って、草丈の深い場所を注意深く探せば見つかります。でも、レンズを向けるとクルっと葉っぱの裏側に回りこんでしまって、写真はなかなか撮らせてもらえません…。あきらとじゅんが2匹ずつ捕まえていました。
 大きなショウリョウバッタのメスには、「ぎったん・ばっこん・こんにちは」で子どもたちと遊んでもらうしかありませんよね。
 せっかくバッタの種類も多いことだし、今年はポイント制による集計もしてみました。バッタ自然度を参考にして捕まえにくい順!!? オンブバッタ(&コオロギとキリギリスの仲間)は1ポイント・ショウリョウバッタ、クルマバッタモドキ、マダラバッタは2ポイント・トノサマバッタは3ポイント・ショウリョウバッタモドキは4ポイント・クルマバッタは5ポイントです。
 トノサマバッタ10匹のあきらの首位は変わりませんが、結果は以下のとおり。

バッタとり大会2011
名前 ポイント 学年 コース
優勝 あきら 44 中3 ワンダーキッズ水曜
準優勝 じゅん 23 小5 サタデースクール@
第3位 だん 21 小2 ワンダーキッズ金曜
第4位 てっぺい 20 小4 ワンダーキッズ水曜
第5位 タッチ 18 小6 ワンダーキッズ水曜

 トノサマバッタは1匹だったじゅんは、+ショウリョウバッタ3匹+マダラバッタ3匹+ショウリョウバッタモドキ2匹で23ポイント。同じくトノサマバッタは1匹だっただんは、+ショウリョウバッタ7匹+マダラバッタ1匹+エンマコオロギ1匹+ツユムシ1匹で21ポイント。この2人は、今回はたまたまトノサマバッタは1匹だけだったという感じです。てっぺいはなんとマダラバッタのみ10匹でした。
 来年あたり、「親子対抗バッタとり大会」なんていうのもやってみたいところですね。

 
チョウトンボ 2011.9.11                      マメハンミョウ 2011.9.11

 土日には、チョウトンボもひらひらとご登場。とてもきれいなトンボです。
 じゅんが見つけていたマメハンミョウは、触らないほうが無難ですね…。

 
ハラビロカマキリ 2011.9.6                    クチブトカメムシ 2011.9.10
 
ナガコガネグモ 2011.9.9

 原っぱの縁のクワの木では、ハラビロカマキリが獲物を物色中だったり、草陰に張られたナガコガネグモの巣には、トノサマバッタやショウリョウバッタがかかっていたり、葉っぱの上ではクチブトカメムシがガの幼虫を捕食していたり、原っぱの生きものたちの「食べる・食べられる」という関係も見ることができます。そうやってバランスが保たれているわけだけれども、この原っぱはバッタたちが食べつくしちゃう前に草刈り機が入っちゃうからなぁ…。それでも毎年姿を見せてくれる生きものたちって、なかなか大したものですよね。