ワンダースクール通信 711
「食べられる野草」と食べられるお魚 2006.5.2
オオジシバリの花 クズの新芽 おなじみのノビルは、味噌と酢味噌で
4月23日(日)は、彩湖の1日コース。参加者は4名です。午前中は、彩湖自然学習センターの人気プログラム、自然観察会「食べられる野草」に参加。午後はもちろん、今年は「彩湖のワカサギとり大会」ですよねぇ〜。毎年こうだと、最高なんだけれどもなぁ…
午前中の観察会は、3月19日に焼野原となった浄化施設の原っぱは使わず、今回は土手沿いに歩きながら湖畔の原っぱまでというコースでした。子どもたちはやはり観察会よりも、「これは食べられます」と聞くそばから野草摘みに走り回っていましたね。
「マックのピクルスの味!」
これは、スイバの茎をかじって、りょうたです。そういえばアメンボは、「マックのフライドポテト!」の匂いだったっよね。
「なんか違う」
そよかは、セイヨウタンポポに交じって咲いていたオオジシバリの花に気がつきました。この花も天ぷらにして食べられますよ。
たか爺は、今年もクズの新芽摘みができてよかったなぁ〜。おいしいからね! やはり丸焼けになってしまったクズの群生地では、地面から次々と芽が出てきていて、かえって摘みやすかったですね。
ゆがいたノビルの葉っぱは、酢味噌をかけていただきました。定番のクズの新芽と新メニューのカラスノエンドウのお豆さん。
お楽しみの試食会では、おなじみのノビルは今回はゆがいた葉っぱも用意されていて、酢味噌をかけていただきました。ヨモギの葉、クズの新芽、タンポポ、シロツメクサ、アカツメクサの花は、定番の天ぷらメニューです。その場で揚げながら食べさせてくれるんだから、おいしいわけですよねぇ〜。クズとヨモギが、子どもたちにも人気があったかな。
「ねちょねちょのオクラみたいで…」
これは、りょうた。新メニューのノビルの天ぷらは、いまいちだったようです…
「うまい! うまい!」
やはり新メニューのカラスノエンドウのお豆さんは、評判がよかったですね。でも、口の中にすじが残るので、サヤエンドウみたいにすじをとってから揚げるとなると、ちょっと手間がかかりすぎかな?
センターの敷地内で増えているというハッカは、もちろんハーブティーです。これもおいしかったなぁ〜。おみやげ用にも摘ませていただきました。
「おなかいっぱい」
「弁当、食べらんない」
お弁当タイムになったら、子どもたちです。
「そんなに食ったのかよぉ…」
どこにでも生えている草ばかり、「おなかいっぱい」になるまで食べちゃうなんて、なんだか不思議!? ちびっこ探検隊の「春のパーティー」で、野菜嫌いを克服しちゃうちびっこたちが多いという話も、納得ですねぇ〜。
午後の「彩湖のワカサギとり大会」も盛り上がりましたね。
月曜から土曜までは同じ場所に集まっているワカサギ中心でOKでしたが、この日はなぜかすぐに姿を消してしまいました。そこで、場所を移動しながら湖岸をのぞくと、なんとものすごい大群になって泳ぎまわっている! 3年前の「食べられる野草」のときにも同じ現象が見られましたが、なぜでしょう? 謎!?
子どもたちの成果のほうは、たか爺としてはちょっと期待はずれだったかな。りょうたが4匹、ともやとそよかが2匹ずつ、けんたろうが1匹と、とりあえずみんな捕まえてはいましたが、もっと捕まえられたはずだよなぁ…
なんせ遠くから見てもわかるぐらいに水面を波立たせながら、右から左から次々と大群が押し寄せてくるわけですからね。左の写真の岸辺で波立っている所は、すべてワカサギの群ですよ! たも網が写っている場所で待っていれば、大人ならひと網で10匹以上、子どもたちでも4、5匹はいけると思っていたのになぁ…
たか爺は48匹。ひと網で15匹の記録は作れたけれども、子どもたちに場所をゆずらずもう少し捕まえておけば、おみやげも増やしてあげられたのにねぇ…
おもしろかったのは、鳥たちです。カワウは、ワカサギの群を岸辺へと追いやってくれます。コアジサシも何度もダイビングして、深い場所にいるワカサギの群を散らしてくれていました。鳥たちのほうが、ワカサギとりの達人でしたね!?
「食べられる野草」にしても食べられる魚のワカサギにしても、自分で摘んだり捕まえたりしたものを食べてみるということは、とても大切なことだと思います。人間だって、生きものの1種にすぎない。他の生きものたちを食べながら、生きているわけです。でも今は、自分たちが食べている生きものたちの本当の姿が見えにくい時代ですからね。
先日、学校の給食を食べるときにどうして家の子が「いただきます」なんて言わなくてはいけないのか、先生に文句を言ったという親の話を聞きました。「ちゃんと給食費を払っているのに」という理由だそうです…
自分が生きていくために、他の生きものたちの命をいただいているから「いただきます」! なんて、そういえばたか爺も、学校では教えてもらっていなかったかなぁ…