ワンダースクール通信 838
ミドリシジミの卵 2007.7.8

 6月23日(土)は今年も丸1日、秋が瀬公園勤務です!?
 9時から13時は、ちびっこ探検隊の小学生向けプログラム「昆虫の世界を知ろう」Part1で「初夏の昆虫」。ワンダースクールからも、きょうすけがお父さんといっしょに参加してくれました。
 たか爺はただの虫好き生きもの好きなだけだから、埼玉昆虫談話会の師匠3人にいろいろ教えてもらいに行っている感じ…
 今回初めてごいっしょさせていただいたTさんは、子どもたちが滅茶苦茶スイーピングしてネットに入った小さな虫ちゃんたちでも、その場で種名まですぐにわかってしまうすごい方でした。しかも、小さな虫たちを観察しやすいケース等も自作されていたり、子どもたちとの接し方もすばらしくて、とてもいい勉強をさせてもらいましたね。
 左の画像は、トウキョウヒメハンミョウとアワダチソウグンバイです。
 13時から15時はプラザウエストで昼食をとりながら、次回以降の「昆虫の世界を知ろう」の打ち合わせ。今年は9月「昆虫標本作り」・10月「秋の昆虫」・1月「冬ごもりの昆虫」と続く全4回シリーズです。みんなまた参加してくれるといいな。
 15時から18時は、たか爺も一応会員になっている埼玉昆虫談話会と埼玉県環境部みどり自然課共催の「ミドリシジミを見る集い」。ワンダースクールからは、ふうかがお父さんといっしょに参加してくれました。案内を載せてもらったNACOTからも、Fさんが参加してくれていましたね。
 今年はかなり多くの卍巴飛行を見ることができました。オス同士が絡みあったまま低い位置まで下りてくることも多く、たか爺でもネットインできるほどです。
 若いハンノキに産みつけられた卵も確認できました。バラバラに産みつけられていることが多いので、これだけかたまっていてくれると助かります。
 来年こそは早起きして、羽を開いたミドリシジミの写真も撮りたいところですねぇ…

 そういえば、チョウは被写体としても人気があるので、毎年ミドリシジミの時期になると「ネット屋が」「ネット族が」どうたらこうたらと、虫屋さんたちを誹謗中傷するような人たちも現れます。同じ生きものが大好きな人たちなのに残念です。
 で、たか爺としては、ここは一言いっておきたいところ。
 まずは、ミドリシジミを埼玉県の蝶に指定し、今年で19回目となる「ミドリシジミを見る集い」を通してその魅力を広く伝えながら、秋が瀬公園に残されたハンノキ林の大切さを訴え続けてきたのは、埼玉昆虫談話会であるということ。
 また、秋が瀬公園の将来の自然環境が危ぶまれる状況下で、平成17年にワンダースクールも含む諸団体連名にて「『県営秋が瀬公園』の自然環境の重要性に基づく適正な管理に関する要望書」を埼玉県に提出した際、主旨をご理解いただいて名を連ねてくれたのも埼玉昆虫談話会であり、秋が瀬の植物を愛する団体、秋が瀬の自然の中で次世代を担う子どもたちを育てたいと思っている団体であったということ。
 その際はもちろん、野鳥関係の団体へも協力をお願いしましたが、残念ながらご賛同いただけませんでした。
 秋が瀬のミドリシジミに限らず、余程特殊なケースでない限りは、昆虫は「ネット屋」や子どもたちが採って採りつくせるものではありません。でも、あのハンノキ林や自然環境が変わってしまったら、これはもうどうしようもありませんよね。少なくとも秋が瀬のミドリシジミに関しては、これからも生き続けていけるように努力されているのは、むしろ虫屋さんたちの方だと思いますよ。
 まあ、高尚なご趣味で鳥や蝶の写真を撮りたいだけの人たちは、秋が瀬のハンノキ林がどうなろうが、他のフィールドで写真さえ撮れればいいのでしょうか? そうは思いたくありませんね…