ワンダースクール通信 976
葉っぱでアート! 2008.12.14

 
ヤマモミジ 2008.11.18                       ヤマモミジとメグスリノキ 2008.11.26

 11月18日(火)・26日(水)・27日(木)・12月1日(月)のワンダーキッズは、和光樹林公園で「葉っぱでアート!」。今年もヤマモミジやメグスリノキの紅葉がとてもきれいです。スズカケノキも植えられて、拾える葉っぱの種類も増えました。
「カバ!」
 これは、ともや。種をとばしたあとのシナマンサクの実です。たか爺は金や銀に染めてベルのようにしたり、フクロウやミミズクの足に使ったりしています。「カバ!」にも納得ですね。
「おい、おい、おい…」
 でも残念ながら、火曜日は発想が画一的で幼すぎ… 「オニ葉っぱ」「にこにこ葉っぱ」「葉っぱ2人組」「おばけ3人組」ということですが、きれいな葉っぱがいくらでも落ちているのに枯れてくしゃくしゃになった葉っぱばかり集めている子がいたり、葉っぱや画用紙だけでなくそこいら中をボンドだらけにしている子がいたり… 昨年から使えるようになった体育館もこの日は休館日で、かえって助かりました。

 
水曜日の子どもたちの作品                    こうきの「ハチ」
  
左から:タッチの「アンコウ」・あきらの「クモ」・ほうせいの「クッキーを食べるハムスター」

 水曜日は今年も個性的な作品が揃いました。展覧会ではあきらの「クモ」に5票、ほうせいの「クッキーを食べるハムスター」とタッチの「アンコウ」に2票ずつ、こうきの「ハチ」に1票。
 「ネイチャー=アート」派のたか爺としては、今年は何といってもこうきの「ハチ」が1です。3つの単眼とウェストのくびれ具合は、「オオスズメバチと記念撮影」の際に本物をよく観察した結果なのかな。2はタッチの「アンコウ」。シンプルな配色もいいし、歯にはユリノキの翼果が活かされています。
 あきらとほうせいはうまいんだけれども、ちまちまと「作りすぎ」だよなぁ… ゆういちろうは「カメ」、わたるは「カタツムリ」、きょうすけは「龍」、つくるは「天にのぼる龍」、だいちは「プテラノドン」、ゆうだいは「鳥」でした。

 
たー坊の「ミミズクの親子」                     ゆうたの「キツツキ」

 木曜日は3人とも「キツツキ」… それぞれの個性は出ていましたが、やはり過去に傑作が生まれているモチーフは前例を超えた何かを+してくれないとね。ゆうたの「キツツキ」は虫をくわえている点が+です。たー坊はワンダー小学校9年生だけあって、極めて「ネイチャー=アート」的!? 

  
左から:ゆうの「すてきな秋」・たろうの無題・たー坊の「火の鳥」

 月曜の1年生2人は抽象画の世界。これはとても新鮮で、この9年間ありそうでなかった作風です。たろうは2作とも無題でしたが、ゆうは「すてきな秋」と「いろんな秋」の2作。題名も作品の内ですよね。
 たー坊の「火の鳥」は羽にメグスリノキを使う予定でしたが、きれいな紅葉も散りきっていました… 来年リベンジです。年賀状用の「ウシの親子」もブタになっちゃったし…

 
イロハモミジ 2008.11.25                      イチョウ 2008.11.25

 今年から子どもと楽しむネイチャー=アート研究会として、練馬区教育委員会の委託講座「ねりま遊遊スクール」としても開催することになったので、25日(火)は光が丘公園へ下見に行ってきました。イロハモミジやトウカエデの紅葉、イチョウやハクモクレンの黄葉がとてもきれいでしたね。

  

 29日(土)のねりま遊遊スクールへは、幼児9名・小学生7名・付添いの保護者の方8名の24名が参加してくれました。風もなく暖かい日で何よりでしたね。
 幼児が多かったにもかかわらず、いろいろな葉っぱを画用紙の両面にていねいに貼りつけたもの、虫食いの葉っぱだけを集めたもの、イロハモミジをチューリップの花にしたり、画用紙をウサギの顔の形に切って、葉っぱで目や鼻や口を作ったものなど、けっこうおもしろい作品が出来上がっていました。ヒマラヤスギの雄花の穂を使ったものや葉っぱを何枚も山のように貼り重ねたものもおもしろかったけれども、押し葉にはできないよなぁ…

 今年からフリーコースになったこうへいも、兄弟3人で参加してくれました。2006年・2007年と続けて『葉っぱでアート! 傑作集』の表紙を飾っているアーティストですからねぇ〜。今回は左の「玄武VS朱雀」。1枚では収まりきらなかったようですが、画用紙の向きは揃えてほしかったなぁ…
 まさひろは「カエルの王様」と「チョウと龍」。イチョウの葉とユリノキの翼果を使ったチョウもなかなかです。たけひろは「たのしい海」と無題。兄弟でも作風がまったく違っていておもしろかったですね。
 この日は3人の方にアシスタントをお願いしました。ハラグッチーはケヤキの小さな葉っぱだけを集めて魚の鱗にするというGood Idea! たー坊は後日ドウダンツツジの紅葉を見て、このIdea拝借です。ハラグッチーは横に重ねて貼っていきましたが、たー坊は縦にして重ねずに使ってみました。頭と尾びれはキヅタ、他のひれはソメイヨシノ。今年一番のお気に入りです。

 
まさひろの「カエルの王様」                     たー坊の「金魚」

 ねりま遊遊スクールのアンケートには、「こんどは、はっぱでりったいにしてみたい」と書いてくれた子がいます。これもおもしろいですね。トールペインティングだったか、贈答品などに使われている木箱で素敵な作品を作ってしまう方がいますが、葉っぱを貼ってニスで仕上げてもいいし、他の素材で形を造っておいて葉っぱを貼りつけることもできます。
 「自分が作るだけでなく、いろいろな人の作品を見るのが楽しかったです」、「慣れると、はっぱの使い方のバリエーションが広がると思います」と書いてくれた人もいます。これも本当にそのとおり! 問題はやはり「葉っぱでアート!」も旬の遊びなので、もうそろそろ季節も終り… どんぐり、オギやススキの穂、紅葉も来年まで待たないといけません。まあ、だからこそ楽しいんだけれどもね。